「ああ、世界の何かが確実に変わっていっている」
連日猛暑日。なんでも今年から「猛暑日」と使うようになったそうだけど、もはや35度以上の
猛暑日なんて古くさいイケてない言葉にすぐになってしまって、さらに上の40度以上を表す
言葉を作らなくてはいけない状態。「酷暑日」とかにするかなあ、気象庁さん。
ちなみに45度を超す場合は「獄暑日」を推薦するので、是非使ってください。
弟も仕事が始まって、奥さんと姪も帰っていき、実家は普段の生活に戻ったようだけど、
相変わらず僕はいます。ええ、すいません。お詫びに連日、愛犬の散歩に行ってます。
ただ自分の都合で行くので、今日は犬にとっては暑いかもしれない、日のまだ高い時間に
行ってきました。散歩中は良かったんだけど、帰ってきたら水飲まずにべた〜っと座りこんで
息を整えてたなぁ。とりあえず熱中症になるので水飲むように(犬もなるのかしらん?)。
昼間は相変わらず甲子園をつけっぱなしで読書タイム。
今日は鴻上尚史さんのエッセイ集『醒めて踊れ ドン・キホーテのピアス12』読了。
扶桑社 (2007/08/03)
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相変わらず彼のエッセイは秀逸だ。政治や経済、社会を劇作家・演出家・作家・俳優として、
「文化」という側面からバッサリと分かりやすく切って分析しながら重ねられる言葉は
グイグイ引き込まれるし、スカッともする。で、ときどきモヤモヤもする。
フランスで行われている「ジャパン・エキスポ」に、7回目にしてようやく外務省が出てきた
ということを紹介してこんなことを書いてます。
人が持っている思想は、暴力や経済の外部的な力で強引に変えることはできません。暴力に怯えて逃げ出しても、思想は変わりません。恨みはずっと続きます。
人は、本心から納得したときだけ、変わるのです。
それは、つまり文化の力なのです。(pp.205-206)
また夕張の財政破綻から見るハコモノ行政の問題点をフェスティバルから語っていたり、共謀罪を取り上げて「あなたが、もし小泉自民党政権に、前回の選挙で投票したのなら、この法律を作った一人は、あなたです」(p.156)と書いてみたり、中公新書の『安田講堂 1968‐1969』を紹介して、「もっとこういう本が出て欲しいと僕は思っています。肉声の積み重ねこそが、僕たちが自分たちの国の現代史を語れるきっかけになると信じているからです」と書いてみたり(p.77)。
あ、もちろん鴻上さんお得意の恋愛話やエロ話、英語話も満載です。この幅の広さと
言葉の丁寧さが魅力だよなぁと暑いなか、楽しませて頂きました。是非読んで下さいね。
そうです、そうです。僕の今年の欧州サッカーの応援チームが固まってきました。
やっぱりスペインのリーガ・エスパニョーラはバレンシア。イングランドのプレミアリーグは
これまたやっぱりのリバプール。セリエAほかもろもろは今年は特になしで。ただひとつ。
プレミアはニューカッスルが少し気になります。なるんですけどリバプールかなぁと。
まぁ、読んで下さってる皆さんにはどうでもいいでしょうが、時々話題にあがります(笑)。
あまり知られていないイギリスの一面がおもしろい
追伸:エントリータイトルは鴻上さんの本の帯からです。ジャパン・エキスポで何百人ものフランス
人が『鋼の錬金術師』のアニメ主題歌を日本語で絶叫している風景を見たときの感想です(笑)