“ロハス”は商標登録されています。注意。

 うう・・・またもやぐずぐずしてるとこんな時間。明日は午前中から来月の講座の下見に行かなきゃいけないのに・・・とこんな状況に陥ったのはとある「キーワード」が気になって調べていたから。キーワードとは「ロハス- LOHAS」。その意味は「Lifestyles Of Health And Sustainability」つまりは「健康と持続可能性のあるライフスタイル」ということ。環境破壊や肥満などの不健康な生活などに対する警告とある種のオルタナティブを提案する者として知られるこの言葉。皆さんはご存じですか?

 話は午前中に遡って、起きて携帯を見てみると注文をしていた本が届いたことを知らせる留守電。帰りに買って帰らないとなぁと仕事に行くと、思わぬ"臨時収入"があって「これ幸い」とそれで本を購入することにして、帰りに書店に。目当ての本をゲットしてブラブラしていると、月刊誌『ソトコト』が目に入って手にとって眺める。・・・というか、僕良くロハスって知らないんよねぇと思ってついでに傍にあった『LOHAS/BOOK』を手にとって読んでみた。なんか流行だし、あんまし好きじゃないけど、読んでみるかなぁ、安いから・・・と購入。帰って、ネットを眺めていると(本読めよ!)、あれあれな感じが随分と見受けられる。

 基本的には、ウィキペディアの「LOHAS」のページや、そこのリンクにもある「ロハスの問題点」のページを見てもらえれば分かるんだけど、かなりなビジネス・ワードであるようだ。なんでも「カルチュアル・クリエイティブス」を対象としたマーケティング方法としてアメリカで生まれたのがこのロハスであって、このマーケティング・コンセプトに則った立派なビジネス手法が出発点だという。まぁ、始まりはなんであれ、それが上手くいかされればいいのだろうけれど、どうにも怪しい方向に進んでいるようで、一生懸命日本で「ロハス」を広めた雑誌『ソトコト』の編集長が社長とつとめる会社が日本での「ロハス」商標登録をしてしまった。さらにこの商標のライセンスビジネスを共に行うのが三井物産。1業種1社に限定してのライセンスビジネスはさぞ儲かることだろうね。ちなみに相関図はここで紹介されていますのでご参考まで。

 結局、いい顔してロハス広めて、それをビジネスにしていく。もちろん、ロハスを使ったビジネスなど山のようにあるのだろうけど、それをもはや自分のモノにしようとする(9割近くの商標を取っているらしいしね)のは、さぞ儲かるものでしょうね。いや、別にビジネスにするのは構わないけど、この言葉が一般的に用いられ、環境や持続可能性に意識的な生活を送るようになるためには、それが自由に使われること(もちろん真贋を見分けるのは僕たち自身が必要なことだけど)で、侃々諤々にやりながら、考えていくことが必要なんじゃないかねぇ。とりあえず「ロハス」中毒者は、トド・プレス(『ソトコト』の編集してるとこでロハスを商標登録したところですね)や三井物産の自分勝手かつ一方的なけれど法では守られている『日本式ロハス』を取り戻すために、権力的独占ではなく討議のなかで『公共』を生み出そう!という意味でも、ハーバーマスの『討議倫理』でも読んだらどうかねぇ。まだ僕は読めてないけど(笑)。

 なんだかんだ言いながら、結局はビジネス。しかも形のないモノにとらわれてしまう僕たちの生活。もしかして、モノにこだわらずに、そうした形のないモノにこだわるという今風な姿が『ロハス』なのかしらん?(大笑) というか、僕は2冊もロハスな本を買ってしまったよ。トホホ。