秋の雲と誘拐された自転車

福岡は相変わらず日中は30度近い気温で暑いのだけど、空気は徐々に湿度を失ってかさかさしてきた気がする。空を見上げると秋の雲の代名詞、巻積雲こと、通称、うろこ雲・いわし雲がふわふわと漂っている。明日から授業がスタートする僕はその前に…と午前中から洗濯物を干し、お昼を食べて銀行など諸処の用事を…。

そう思ってマンションの駐輪場に足を運ぶと、自転車がない。「あれ?あれ?」と思いながら周りを見渡しても僕の愛車はそこにはない。ふと下を見るとバッサリとニッパーか何かできられた自転車のワイヤーキーが落ちている。やられた……。

愛車「ドログバ」は、久しぶりにがつんとお金を出して買った自転車だった。普通に買うより3倍ほど高い程度だけど、お気に入りだった。つい昨日もコンビニまで走らせたんだけど、朝起きてみるとそこにはなかった。すげー凹む。ボコッと凹む。

昨日の夜…というか、早朝まで部屋を煌々と照らして課題のちょっとした文章を書き上げたばかりだった。懸案の文章を書き終え、明日からの授業のために生活時間の調整を…と早起きして爽快に洗濯して、「次!」と思ったらこれだ。いやぁ〜、凹む。ベコッと凹む。

とりあえず用事を済ませて、さっき授業準備が一息ついたところでふと思う。警察に届けるべきか否か。届けて自転車が出てきた試しなんてこれっぽっちもない。たぶん、あれだけワイヤーキーが綺麗に切られているのを見るとおそらく前々から狙ってたんだろうな。ワイヤーキーの指紋とか調べてもらったら出てくるんだろうか。警察は手続きだけめんどくさいだけでまともな働きなんぞしやしない。このクソ忙しいときにそんな手続きを踏むか否かに悩んでる。ヴィットリオ・デ・シーカ監督の名作『自転車泥棒』のアントニオのように町中を探しまくるか?彼の子どもの役割をしてくれる人を募集しています(笑)。はぁ。

明日は早起きだ。

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