揺れるサムシング〜万城目学『鴨川ホルモー』

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なんちゃってビートルズな表紙とこのタイトルに一撃必殺で手にしたこの本。
帯の「本の雑誌 2006年度エンターテインメント 第1位」の文字がなくても手にとっただろうな。
まぁ、よく見ると北上次郎氏が選んだもののなかでの第1位なんだけど。

それにしても「鴨川ホルモー」とはなんぞや?という疑問は浮かぶ。ホルモンではなくホルモー。
体長わずか20cmばかりの4頭身の「鬼」を操る大学サークルの話で、三角…いや四角関係あり、
愛と勇気と元気な少年ジャンプものな物語が笑いも交えて展開される。いつも通り内容紹介。

このごろ都にはやるもの、勧誘、貧乏、一目ぼれ。葵祭の帰り道、ふと渡されたビラ一枚。腹を空かせた新入生、文句に誘われノコノコと、出向いた先で見たものは、世にも華麗な女(鼻)でした。このごろ都にはやるもの、協定、合戦、片思い。祇園祭宵山に、待ち構えるは、いざ「ホルモー」。「ホルモン」ではない、是れ「ホルモー」。戦いのときは訪れて、大路小路にときの声。恋に、戦に、チョンマゲに、若者たちは闊歩して、魑魅魍魎は跋扈する。京都の街に巻き起こる、疾風怒涛の狂乱絵巻。都大路に鳴り響く、伝説誕生のファンファーレ。前代未聞の娯楽大作、碁盤の目をした夢芝居。「鴨川ホルモー」ここにあり!!第 4回ボイルドエッグズ新人賞受賞作。(「BOOK」データベースより)


鴨川ホルモー
鴨川ホルモー
posted with amazlet on 07.06.22
万城目 学
産業編集センター (2006/04)
売り上げランキング: 2552
おすすめ度の平均: 3.5
3 期待外れ
4 なかなか良かったです
4 ファンタジーと、リアル感が頼りあう時代とは

うーむ、何もわからないでしょう?(笑)でもなんか面白そうだと言うことはわかるはず。
ほぼ同世代(少し年下)の描く大学生活とその世界観がある程度共有できるというのもポイント。
まったくもって「ありえない」話なんだけど、けれどジャンプ世代の僕らには共有可能なばかりか、
もちろんほかの世代にもこの京都という長き歴史を持つ舞台で繰り広げられる「夢芝居」は、
おそらく楽しめるんだろうなぁ。特に京都に青春時代を持つ人にはさらに一層。

「鬼」を操る仕合を巡る青春ドタバタ群像劇。
この小説のひとつの山場(?)、サムシングを揺らして踊るレナウンの映像を
シルヴィ・バルタン登場バージョンをおまけで紹介して、この小説、強く推薦します!

今月に入ってちょっと体調がよろしくない。昨日髪を切りに行ったのだけど、その3日ほど前
くらいからまたひとつ小さな広場が頭に出来ている。うーん、もっと髪を短くしようと
思ったんだけどなぁ。あと少し風邪気味なのはまったく持ってこの気候のせい。ああ、蒸し暑い。
…そのなか、先ほど明日の授業準備終了。資料多め。はい、まだまだ自転車操業中です!