いや、誰のせいというわけではないんだけど。

お昼過ぎに起きてのネットサーフィンをしながら机の周りをゴソゴソと弄っていると、月末が提出期限の書類を見つけた。ゆっくり過ごすつもりでいたのに困った。何が困ったって、提出書類に貼り付けなければならない領収書の類が見つからないのだ。封筒に懇切丁寧にしまいこんで保存していたはずなのにあるべきところにない。横目で紙の束で山になっているところを見ながら「ここじゃないはず」と言い聞かせ、とりあえずカバンのなかや手帳のポケット、ファイルバインダーのなかを覗き込む。しかし、ない。最後に見たのは、確か仕事場の事務所。つまりは横の紙山にはないはずだ。夕方のミーティングの時間よりも早く家を出て事務所に向かったけれど、そこにもない。ミーティングに参加しながら、「あの紙の山を崩さなければいけないのかぁ」と落ち込んだ。

そのくせ、夜家に帰ってももう一度さっき見たはずのカバン、手帳、バインダーを見る。やはりない。仕方なく横の紙の山を崩しにかかった。それにしてもあるモノだ。紙。パソコン時代に突入してよりこの種の資料が多くなったような気がする。全部パソコンで……なんて出来るはずもなく、どうしても必要な書類はプリントアウト。そりゃあ、山もハゲるでしょ。植林ボランティアにNPO/NGO/市民運動関係者は参加すべし。安倍晋三的強制奉仕活動。

全部ひととおり山を崩し終えたけれど、やはりない。とてつもなく落ち込んでとりあえず、タバコを吸うことにする。机、床は既に紙の山。ただ場所が移動しただけ。大陸移動。「めんどくさいなぁ」と思いつつ、ここまで来ると別の片づけがしたくなる。移動式本棚前の紙袋の整理をし、なかのモノを移動させる。本棚がギシギシいうくらいそのなかに本を詰め込む。ああ、もう置くとこないけど、本棚が欲しい(笑)。次に最近使っていないカバンをしまいこむ。「なかに100円くらい落ちてないモノか」と、自動販売機のお釣りスペースに手を突っ込む「ともお」的小学生のごとくカバンをゴソゴソ。

「あ、あった!!」

捜し物は案外こんな風に出てくる。カバンの奥に封筒あり。人間至る所、青山あり。残されたのは大陸移動された紙の山。はいはい、片付けりゃいいんでしょ。結局、さっき書類を書き終えて速達でポスト投函終了。もう5時を過ぎた。

教訓。
「普段から整理整頓をしたらいいんじゃないかな、と父さん思うんだよ。」