WTOってなんだ?

世界貿易機関…と日本語でバッチリ言える方も多いと思いますけど、なんとなくその存在というのは「貿易立国日本!」でありながら、知られていないのが実情ではないかなぁと思います。でも自分の周りをぐるっと見渡してみると、「貿易」が円滑に行われていなかったら部屋の中になかっただろうなぁというものってかなりたくさんありますよね。

WOW!Japan(Watch Out for WTO! Japan:WTOを監視せよ!ジャパン)のMTG。今月メキシコのカンクンで行われる、WTO閣僚会議に向けた現状を各種マスコミ報道を通じて学ぶ。とりわけ、今回、日本として大きな議題になっているのが「農業問題」。

かなりの補助金が出されているにもかかわらず、食糧自給率はわずか40%にも満たない(熱量ベース)。アメリカやオーストラリアからは農作物の自由化を迫られていて、農水省はEUなどが唱えていた「農業の多面的機能」というのに乗っかるものの、いつの間にやらEUはアメリカと協議・妥協をしてしまい、置いてきぼりの状況。このままだったら結局、経産省を中心とした「貿易の自由化」に引っ張られて、農業は犠牲になる可能性が大きい。

最近、この国では「農業」というのが多少流行っている。田舎に行って農業暮らし。それもいいかもしれない。自分で食べるものは自分で作る。悪くはないけれど、そうした世界の動きのなかでおかれている日本農業は放っておいて、自分たちだけ農業。ってのもおかしな話じゃないかなぁ?

ちなみにWTOは多国間の貿易機関。その一方でアメリカを中心として二国間の貿易制度を作る仕組み、二国間FTA自由貿易協定)がはなざかり。日本も、シンガポール、メキシコと協定を結んだ。現在も韓国、タイと政府間交渉が行われていて、更にフィリピン、マレーシア、台湾と産学官共同の研究会が行われている。メキシコとのFTAは農業の関税撤廃が行われる可能性がある。

食べ物をつくる農業は生活の基盤。もっと考えてもいいんじゃないですかね?そうそう、食べ物といえば「遺伝子組み換え作物」(GMO)もWTOの話し合いのなかに含まれてます。WTOやFTAについて一緒に考えてみませんか?