先週の授業(7/1-4)

 遅くなりましたが、先週の授業の報告を以下に!

7月1日(火)
1限 国際協力論I(10回目)…授業の頭に、国際協力というところから考える「人間の安全保障」についての説明を行った後、レポート作成を行いました。内容は既に伝えてあったように、戦後の国際協力・開発の歴史的な流れを主要なキーワードを用いてまとめていくことでした。小さな字でたくさん書いてくれた人から、行間たっぷりに大きな読みやすい字で書いてくれた人(笑)まで。学期末の試験も大きく関わってくるところなので、今ひとつだった人はしっかり復習しておいてくださいね!

2限 基礎演習[2年生](10回目)…いつも通り、テキストの輪読。この回のテーマは「幸せのための開発とは何か?」ということと、「世界の問題を自分のことと考えるには?」がテーマ。どちらも国際協力を考えるには非常に重要なテーマでしたね。世界中で起こっているさまざまな問題は、なかなか自分自身で考えるには大きなテーマであることは間違いないですが、そこにも私たちと同じように生活している人たちは存在していて、そのなかで何ができるのか?を自分自身で考えるとともに、それが本当に現地の人たちにとって「幸せ」なのかは常に考えなければならない問題です。難しいですが、ゆっくりと考えていきましょう。

4限 国際社会論[非常勤](10回目)…NGOの活動のなかで、開発教育・政策提言(アドボカシー)についてそれぞれ基本的な考え方を整理し、まとめてお話ししました。前回までお話ししていたフィールド型という、途上国の現場で活動するNGOの姿と少し異なり、主に国内に拠点を置き、市民や政府などと向き合い活動するものです。一般的に合わせてアドボカシー型の活動ということもできるかと思いますが、われわれの生活に身近な分、関われるところもたくさんあるのかなぁと言う気がします。

【番外編】バーベキュー大会(2年生)…夕方から体育館の横のスペースで2年ゼミのバーベキュー大会を行いました。何人かおやすみの人もいて残念でしたが(次は是非参加してください!)、皆さんとゼミとはまた違った雰囲気でいろいろと話をすることができて面白かったですよ。皆さんはどうだったでしょうか?(少し九国大SNSで状況はきいてますけどね)僕はすっかり写真なんて言うものを取り忘れてしまっているので、写真をっていたみなさん、是非僕にも分けてください!!また是非しましょう!


7月3日(木)
3限 NGO論I(11回目)…日本のNGOの誕生についてお話しした前回に続いて、戦後の日本のNGOの萌芽についてまとめてお話ししました。合わせて、日本のNGO元年とも言える、1980年代初頭のインドシナ半島での危機に際して難民支援活動を中心として活発化していった活動についてお話ししました。自分たちの身近にある、名前を聞いたこともあるこうした団体がどのような契機でスタートし、また現在も活動をしているのか?ということを知ってもらえていればいいなと思います。

5限 卒業研究[4年生](11回目)…これまで3回にわたって、個別にさまざまな問題関心に沿った形で資料整理・集めをしてもらいましたが、この回からこれまで作成していたテーマを集めた資料を基に改めて練り直し、さらに章立てをある程度決定していくことになります。何人かの人にはさらに節立てまで考えてもらいましたが、最終的にはもちろん変わっても良いのですが、現在の段階でどの程度まで論文の姿が自分のなかでイメージできているかを確認してもらえていればいいなと思います。

7限 国際協力論II(11回目)…前回見た貧困および飢餓をテーマにしたビデオを踏まえて、「貧困」という概念について整理しました。やはり「貧困」という言葉には経済的な苦境の状態をイメージする人が多かったですが、それ以外にも社会的な、また政治的な意味での貧困も国際協力において重要な概念になります。多面的に、それらを確認していきましたが、重要なところなのでしっかり復習しておいてくださいね!


7月4日(金)
5限 国際協力実践論I(12回目)…春学期の実践論Iとしては最後の外部講師の回です。今回は、ODA改革ネットワーク九州の原さんに来ていただき、政策提言NGOの活動のなかからODAの問題をお話ししていただきました。最初の携帯電話の話のように、身近なところから考えることも大切ですね。アドボカシー活動はなかなかわかりにくい側面もありますが、少しずつ整理してもらえるといいなと思います。

6限 専門演習[3年生](12回目)…援助によって生み出された債務の削減への取り組みについてまとめた章を輪読・発表してもらいました。この章は多少難しい側面がありましたが、内容についての理解はできたでしょうか?マスコミの報道などを通しても、何度も債務の削減や帳消しをやっているように見えてきますが、その実、やり方には千差万別ありわかりにくいしくみのなかで、必ずしも文字通り債務が軽減していない状況というのも見えてきたかとも思います。ややこしい部分もありますが、そうした国際協力の複雑なところもまた素直に受入、咀嚼し、この章以降の話のなかに入っていってもらえるといいと思います。 

 暑くなってきました。授業にずっと集中しているのも大変ですが、大事なところは「大事ですよ〜」と叫びますので(笑)、特にそういうところは気をつけて聞いていてくださいね。何よりテストも近いですから!!