違うことを前提とした協働を

 午前中、秋入学の人たちの入学式。この時期は多くが留学生たち。彼らはおそらく初めて日本式の入学式を体験したのだろうけど、どんな風に思ったんだろうなぁ。素敵な大学生活を過ごせますよう。入学おめでとうございます。

 夕方からは、FUNNの政策提言委員会の定例会議で天神まで出て行った。天神は1週間ぶりでちょっと早めに出て本屋さんをぶらつこうと思っていたのに、結構ギリギリになってしまって到着したときには既に皆さんご来席。すいません。

 今日は、先日東京の外務省でおこなわれたNGO-外務省ODA政策協議会*1の報告を聞いた。この協議会は、名前の通りNGOと外務省の間で、ODA政策をテーマに様々な話し合いをおこなう場所で90年代後半からおこなわれている。これまで何回か形を変えているが、現在もNGOと外務省との間の定期協議会のひとつとして続いている。ここ最近は、少し協議会のあり方自体が問題となっているようで、今回の協議会はそうした協議会のあり方自体がテーマとなっていたようで、メンバーの話を聞く限りは、どうもNGO側は協議会に過大な期待を持ちすぎているし、外務省側は少し蔑ろにしすぎのような気がする。

 NGOが国際協力の重要なアクターであることはもはや疑うまでもない事実であり、それは単に現場において実際に活動すること、またそれに準ずることだけがそれを構成しているわけではない。NGOであれ、国であれ、国際機関であれ、企業であれ、行われているものがすべて素晴らしくまた正しいわけではない以上、その問題点を指摘し、改善していくよう動くことは大切なことだ。そして、それは援助当事者のみならず、被援助当事者また広い意味でのステークホルダーが動かなければならない。その意味でNGOがこうした場所で発言することができ、また国がそれに応え、その様子を市民がウォッチできるこの仕組みは非常に大切なものである。

 現在の協議会の停滞状況はNGO・外務省の双方の求めるものが元々違うにもかかわらず、それぞれ自己同一化しようとする結果、袋小路に陥ってしまっているような感覚を受ける。お互い使う言葉は同じでも、意味がまったく異なっているのは、以前から重々認識していたのだが…。

 後日、議事録がウェブサイトにアップされるであろうから、改めてその協議会の様子を読んでみたいと思う。

 ともかく、協議会に福岡から参加されたお二人、お疲れさまでした。

*1:参考:外務省HP「国際協力とNGO