国際機関の職員さんとの会合

 日付が変わりましたが、内容は昨日29日のこと。下に書いたカフェを定刻を少し過ぎて辞したあと、すぐ近くの福岡市NPOボランティア交流センター(あすみん)で行われた会合に足を運びました。福岡の政策提言NGOのメンバーと国際機関スタッフとの意見交換会…というと、なんだか凄そうですが、単に仕事で福岡に来られていた国際機関の職員さんが福岡のNGOと話がしたいと声をかけてくださり実現したもので、非常にざっくばらんに、センターの片隅で話をしたというだけです(笑)。

 上の写真にも少し出てますが、来られた職員さんというのはアジア開発銀行(ADB)駐日代表事務所(JRO)の方で、NGOと意見交換をしたい、情報を得たいと仕事の合間を縫って時間を作ってくださったようです(もちろんNGO側もその時間を作っているので同等と言えばそうなんですが…笑)。福岡で政策提言活動をやるというのはなかなか難しい話で、それは外務省や財務省、また国際機関の事務所の多くは東京にあり、何か話をしたいときには出向かなければいけないという、団体の体力的にも十分ではない福岡のNGOにとって、こうした機会は非常に貴重なものです。今回は、ADBのウォッチや政策提言・キャンペーン活動を行う福岡のNGOFNA(ADB福岡NGOフォーラム)」が間を取り持ってくださり、実現しました。ありがとうございました。

 会合は本当にざっくばらんにJROが行っている活動や福岡の政策提言を中心としたNGOの活動についてお互いに紹介し、同時にADBの市民社会・NGOとの対話のための仕組みや現状について意見交換しました。またFNAさんからは具体的にカンボジアの国道一号線やタイのサムットプラカン汚水処理施設などにおけるADBの対応についての説明を尋ねたり、プロジェクト現場からの異議申し立ての仕組み、つまりは現地住民が本当の意味で自らが主体的に開発事業にどのように関わることができるのか?それができているのか?というところを中心としてやりとりを行いました。

 JROの職員さんは本当に誠実に受け答えをしていただきました。もちろん、お互いが全て納得し同意することなんてありません(これは別に国際協力に限らず、僕たちの身の回りのあらゆることに言えますよね)。またすぐに「結果」が出るはずもありませんし、出そうとしてはいけません。こうしたお互いの対話を少しずつ積み重ねながら、同時に現実に起こっている問題を棚晒しにしないように注意深く、行動に結びつける必要があるのだと思います。

 せっかくこうして知り合えたこともあり、是非うちの大学の授業で話をしてくださいとお願いをしました。お忙しいのですぐにできるわけではないでしょうが、日本も大きく関わる国際機関のひとつであるADB(日本は米国と並んで最大の出資国です)で働く方がどのような思いで仕事をしているのか、また私たちとどのように関わっているのか?を実際に職員さんの口から聞いてもらえる時間が作れるといいなと思っています。「聴きたい!」という学生さんは是非僕に一言言ってください。実現するようにお願いしたいと思いますので!