T.カポーティの著作が次々に文庫化

 来月9月30日のカポーティの誕生日に映画『カポーティ』が公開されるのにあわせて彼の書籍の出版が相次いでいる。

カポーティ、文庫続々 9月からの映画公開を機に文庫で読めるカポーティ作品と評伝(asahi.com: カポーティ、文庫続々 9月からの映画公開を機に)

冷血 米国の作家トルーマン・カポーティ(1924〜84)を描いた映画「カポーティ」の公開が9月30日から始まるのを機に、著作がつぎつぎ文庫化されている。映画はカンザス州の一家4人惨殺事件を再現した代表作『冷血』の執筆、犯人の一人との交流に焦点を当てた。ノンフィクション・ノベルという新しいジャンルを確立した、この『冷血』の新訳(佐々田雅子訳、税別895円、新潮文庫)が先月文庫化された。(以下、略)

 カポーティといえば『ティファニーで朝食を』ぐらいしか実は読んでいないと思う…と本棚を探してみたけど、どこかにあるはずのO.ヘップバーンが表紙の文庫本が見つからない。『冷血』は気になってはいたけど、今ひとつノン・フィクション・ノベルという分野がしっくり来てなくて読んでない。にしても、『ティファニーで朝食を』の自由奔放なホリーが異性ながらかっちょいいなぁと読んでいたのを思い出す。ちなみにタイトルは彼女がこの中で語る次の言葉に由来してる。「ある晴れた朝、目をさまし、ティファニーで朝食を食べるようになっても、あたし自身というものは失いたくないのね」。いや、格好いい。

 ちなみに、その他、発売された/される翻訳・関連書籍は以下の通り。
*『叶えられた祈り』(川本三郎訳、552円、新潮文庫
*『犬は吠える』(小田島雄志訳、各800円、ハヤカワepi文庫)…9月10日刊行
*『真夏の航海』(安西水丸訳、1600円、ランダムハウス講談社)…2年前に発見されたもの。9月13日発売
ジョージ・プリンプトン著『トルーマン・カポーティ〈上〉』(野中邦子訳、上下各781円、新潮文庫
*ジェラルド・クラーク著『カポーティ』(中野圭二訳、文芸春秋、6000円)…映画原作

 それにしても安西水丸さん、翻訳もするんだなぁ。個人的には村上春樹とセット!ってな彼は去年イラストレーターズ・ソサエティ理事長なるものになっているらしい。へぇ。