Radiohead新曲「Harry Patch (In memory of)」発表!

 日本では広島の「原爆の日」を迎えていた6日(英国では5日)、レディオヘッドが新曲を発表した。タイトルは「Harry Patch (In memory of)」。彼らの公式オンラインストア「w.a.s.t.e.」から1ポンドでダウンロードが可能だ(こちら)。

 上の写真にあるように、Abbey教会での生演奏で録音されたこの曲は、先月25日に111歳でなくなった第一次世界大戦の英陸軍兵の最後の生存者であるハリー・パッチ氏を讃えてのものだそう。トム・ヨークが4年前にBBC4で放送された彼のインタビューにインスパイアを受けて制作したのだという。そして英国時間の5日にBBC4で初披露された。ウェブでも曲をフルで聴くことができる(BBC4:Radiohead: Harry Patch (In memory of))。荘厳で気高い曲調にトムののびのあるファルセットボイスが耳から心へとぐっと染み渡る曲だ。

 レディオヘッドのオフィシャルサイトにトムは、「ハリーのような人たちが思い出させてくれないと、僕らの世代は戦争の本当の恐怖を簡単に忘れてしまう。僕らが忘れないことを願っている」と書いている。ハリー・パッチ氏が兵士であるから讃えるのではない*1。実際、トムはパッチ氏の「着ていた軍服がなんであれ、私たちはみんな犠牲者だったのだ」という発言を引っ張っている。

 日本は折しも6日は広島の原爆の日。世界で初めて兵器として核が使われ多くの人が命を失った日。そして世界が戦争の恐怖に直面している今、レディオヘッドなりにこの日にあわせて発表したのだろうというのは穿った見方でもないだろう。

 トムの記事と同じく僕も最後に。

 平和と理解を - To peace and understanding.


<オマケ>
 彼らのサイトと、BBC4のウェブサイトには歌詞が紹介されているので転載。

Harry Patch (In memory of)
I am the only one that got through
The others died where ever they fell
It was an ambush
They came up from all sides
Give your leaders each a gun and then let them fight it out themselves
I've seen devils coming up from the ground
I've seen hell upon this earth
The next will be chemical but they will never learn

*1:この収入は英国在郷軍人会に寄付される。