急カーブのサンマ

 福岡に帰る下りの新幹線。上りの新幹線は駅ですれ違うすべての車両で多くの人が通路に立って疲れた顔をしていて申し訳ないなぁと何となく思った。大学時代から僕は帰省ラッシュとは正反対の方向にほぼ動いていて、ラッシュには出会ったことがない。年末に小田原駅での人身事故で17万人の帰省客が足止めを食らったという記事もあったけれど、僕はまさにその時間帯に新幹線に乗っていたにもかかわらず、ちょうどこれから遅れが出る…という時間でギリギリ帰ることができたので、これまたほとんど関係なかった。帰省も大変だ。

 その帰りの新幹線の中で、駅のキオスクで買った1週間?遅れの週刊文春を読んでいたらさんま・たけし・タモリのいわゆるBIG3の記事が出ていて話半分で読み流していた(一番読みたかったのは村上春樹の翻訳に関するインタビューだっただけなのだ)。

 毎年楽しみにしているのが、ほぼ日刊イトイ新聞で連載されている「タモリ先生の午後」で、今年も元旦から楽しく読んでいる。3日の銚子漁港近くの「急なカーブ」のサンマの話は笑った。糸井のいう「道端に落ちているギンナン」のタモさんバージョンなわけだけど、そういう世間の空気は大切だなぁと。

 そういえばどこで話をしていたのか忘れてしまったけど、空き缶を集めて生活費にしているおいちゃんたちをなぜだか敵対視…というより、迷惑な人だという目で見てる人と出会って「なんだかなぁ」という思いもしたけれど、「迷惑」という視点をぐるりと変えて見てみると違う世界も見えるはずだよな。つーか、自分が「迷惑」な人ではないという自信はどこから来ているのだろうかと思ったりもするよね。

 ほぼ日のタモリ先生の連載は明日で折り返し。お暇な方は是非。