できれば入国お断り…って(笑)

 昨日の朝日新聞にこんな記事が。

「できれば入国お断り」 国境なき記者団に政府苦慮
 北京五輪開会式への不参加を呼びかけている市民団体「国境なき記者団」(RSF、本部パリ)が、長野で26日に予定されている聖火リレーへの抗議活動のため来日を計画していることに、政府が頭を悩ませている。できれば混乱を回避したいが、入国を拒否する法的な根拠が見つからないためだ。
(中略)日本政府は「平穏な目的とは考えづらい。なるべく来日は遠慮してもらいたい」(政府高官)として、入国を拒否できるかどうか検討に入った。
 政府関係者によると、入国の可否を判断する法務省に対し、首相官邸から「拒否できる合法的な理由を見つけるように」と水面下で話があったという。政府高官は「サミットも控えており、混乱は未然に防いで当然だ。報道や集会の自由への侵害と批判される理由はない」と主張する。(後略)(太字、リンクはブログ主)

 ドイツや韓国のNGO関係者や政治思想家アントニオ・ネグリなど、最近せっかく足を運んでくれている人たちを追い返すことばかりの日本ですが、ネグリの時に大批判を受けたことも多少影響しているのかもしれませんが、事前に「できれば入国お断り」なんていっているそうで。なんともお上意識の強いお偉いさんたちなのでしょうか。

 こういう話を聞くといつもイギリスでは政府がNGONPOや市民団体などが抗議運動やそのアクションを報道するマスコミなどを前に、そうした一方から見れば「混乱」した状況にあるとも言われがちな状況を逆に「市民が自らの思いや考えを表すことができるのがイギリスという国だということを世界の人たちに知ってもらいたい」というようなことを言ったという話を思い出します。中国やロシアしかり、いくつかの独裁国では国内の混乱は隠そうとするわけで、それは統治する側が自らの国の市民を信頼できず乖離している状態を表しているともいえます。

 まだまだ日本もそんな国なのでしょうか?