年の功はすごい

 学校を出て時間が経てば経つほど、「あの時もっと勉強していれば良かったなぁ」と思うもので、「しなくていい」状態になって初めて「したい!」と思ってしまうのは、社会人の方ならわかってもらえるかもしれません。高校生からは自分で選んで「勉強する状態」にあるはずなんですが、それでも「させられている感」が強いのは社会の責任?と人のせいについついしてしまいます。

 先週、今週と続けて国際協力やNGOの話をさせてもらったのが、北九州市立年長者研修大学校穴生学舎さんの「アジアを学ぶ」コース。名前の通り、社会の高齢化対策の一環として生涯学習の場として設立されたもので、60歳以上の方々がさまざまなコースで勉強をしています。このコースでは年間82時限の授業が組まれているそうで、週に1回、1日2時限(4時間)で行われる授業を受け、また学祭や合宿などさまざまな催しが用意されているそうです。

 皆さん非常に好奇心が強く、熱心に話を聞いてくださるので話していてもなかなか面白いものです。大学の授業とはまたひと味違った良さがあります。おそらくそれはいわゆる「年の功」なのだと思うのですが、国際協力やNGOの話に出てくる外国の事情や単語(特にアルファベットもの)はよく分からないかもしれないですが、自身の経験に照らし合わせて、内容をそれぞれしっかり理解しているように感じます。こればっかりは大学生はもちろん、僕もまったく及ばないところで、受講生の皆さんから逆にいろいろと学んだりすることもたくさんあって面白かったです。

 年を重ねても、こうして「学ぼう!」という意識を持ち、また同じ地域に住む人たちと交流を重ねながら人生を楽しむ「先輩」の姿を見ながら、やはり一生勉強だなぁと改めて思ったのでした。皆さんも無事仕事を退職し、学びたくなったら年長者研修大学校へ!(笑)