レディオヘッド、トム・ヨーク@NEWS23(TBS)

 トム・ヨークのインタビューがTBSの「筑紫哲也 NEWS23」の金曜深夜便であった。最近、環境問題、とりわけ地球温暖化問題へのコミットメントを深めているトムだけれど、このインタビューもまさにその内容。ソロアルバム『ジ・イレイザー』の紹介から入って、膳場アナのインタビューに答えていた。そのなかで、インタビュー当日、ブレア英首相が1年以内の退任を言明したようで(ということは9月7日のインタビューかな?)、そのニュースを聴いたトムは「いいことだ、最高だね」嬉しそうに右手を挙げた。

 またイラク戦争にも言及。ブレアとブッシュが問題なのは何か?という問いも答えていた。

 まさについ先日までこの国で総理大臣を務めていた小泉にも、彼のいう「シンプルさ」というのは当てはまる、世界共通の問題点だ。まったく日本の政治は世界から10年遅れていると言われるけれど、こういう困ったところは同時代的に対応しているところが困った話だ。いや、ほんとに。ちなみにブレアとの食事会に誘われていたけれど、ブレア関係者に脅されていくのをやめたみたいだ。

 そして最後に自らの子どもたちの将来にそうした政治や環境問題が与える現実を経た未来に対して、すごく現実的に、けれど力強くトムは答えた。「どんな未来でもいいよ 何かしら未来があれば」と。

 この現実的で、けれど確固たる力強さが逞しい。1999年から2000年にかけて僕がNGOの活動に関わるようになったのは、トム・ヨークがジュビリー2000キャンペーンに関わっていたからで、その姿勢は音楽性共々大いに尊敬している。ある意味、その彼が自らのセレブリティを上手く利用しながら、大きなムーヴメントを一人の個人として、巻き起こす中心にいる姿勢はまったく僕が使える「手段」ではない。しかし、彼の存在が改めて僕の背中を押してくれるのは間違いない。そろそろ『ジ・イレイザー』買わないとなぁ。ごめんね、トム(苦笑)。ちなみに、筑紫哲也はトムのことを知らなかったらしい。なんだ、それ。ぜんぜんダメじゃんねぇ。