権威を否定する権威〜『グーグル―Google 既存のビジネスを破壊する』

 すこしデザイン・・・というか、色合いを変えてみました。緑あふれる5月にもかかわらず、地味な配色ですが、やっぱり僕はモノトーン系は好きみたいです。単純に明るい色を組み合わせるようなセンスがないということですが。もう少し弄りたいんですが、ちょっとずつ弄りすぎて、全体的な大掛かりな変更が難しくなってます。GW中に・・・とは思ったものの、もうひとつのサイトの方をもう少しきちんと『使える』ようにしたいので、こっちは後回しです。まぁ、別に使いにくい点もないからいいんですが。
 サイトにあった情報を掲載したいなぁと思いつつ、ググったりしてみるんですが、ほんとに日本語サイトだけでもとてつもない量があることを改めて認識します。ちょうどつい先日、佐々木俊尚著『グーグル―Google 既存のビジネスを破壊する』(文春新書)を読んでいて、Google的なるものが生み出す社会変化というものを考えていたんですが、結局これだけのサイトが、情報がありながら、自分が良くわからないまま選び出すものは結局なんらかの「権威」によっているなぁということを感じたりします。それなりに知っていることや関心があることに関しては、それなりに内容的な取捨選択をしますが、新たに関心を持ったものを考えるきっかけとしてのインターネットは、より「無難」な選択をしがちでもあると改めて思います。

 もちろん、最初は誰も何もそんなもので、より関心を持ち続け、また考え続けることでしか結局のところ、何も変わらないわけで、Googleのような検索システムの発達が僕の中で何かを変えたとするならば、それは最初の興味関心を広げる助けを生んでくれた事なのでしょう。

 この本のなかで触れられていることに「ロングテールの法則」というのがあります。これはこれまでのビジネスの中では「大ヒット」になるものを作る/なったものを売るというのが基本だったわけですが、それはそれで継続しつつも、いわゆるニッチ的な産業が生かされる余地が創造されているということです。狭く深く興味関心を持ち続けることへの大いなるヒントを与えることは、大企業の大きな力に抗うひとつのヒントを与えてくれているようにも思います。

 著者は「既存のビジネスを次々と破壊し、それを支える世界の秩序を根底から覆そうとしている」グーグルが、「破壊者なのか、はたまた全能の神なのか」といくつかの側面から記してますが、なんだか売れているらしい『グーグル完全活用本』のようなテクニックはもちろんありません(もちろんこれはこれで役に立つなぁと立ち読みしながら思いましたが)。ただ、この本より先に出た梅田望夫『ウェブ進化論』(ちくま新書)とかは、これを読んだ後に読むと面白そうです。
・・・ただ、そう思って調べていたら、どうもこれらのマーケティングにはいろいろとweb2.0的な手法が使われているようで、この経緯をいろんなブログを見ながら知ってみると、これまたGoogle的な現代の(ビジネスの)あり方だなぁとか思ったりするのでした。